02 — 制裁回避
見えない原油パイプライン
米国の厳格な経済制裁にもかかわらず、イランは原油輸出を日量約110万バレル維持してきた。その鍵を握るのが中国への「シャドーフリート(影の船団)」だ。イラン産原油の約90%が中国に流れ、旗国を偽装したタンカーが公海上で船荷を積み替え(STS転送)、地方の独立系「ティーポット」製油所に到達する。資金はUAEやマレーシアのダミー銀行を経由して還流。 2025年12月以降の「オペレーション・サザンスピア」でタンカー10隻以上が拿捕されたものの、中国の購入構造は根本的に変わっていない。国連スナップバック制裁の復活と合わせ、この制裁回避ネットワークの解体が国際社会の最大の課題となっている。